ブログ

むち打ちの正式名称は、外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)
と言います。
頸椎捻挫 (けいついねんざ)ともいいますが、一般には、むち打ち症 鞭打ち症、むちうち症、むち打ち損傷 )という俗称で呼ばれています。
自動車事故による首の部分や、その周辺の打ち身・捻挫・骨折・頭部外傷などを「むちうち症」と通称名で呼ぶことが多く、診断書では、「外傷性頚部症候群」・「頚部捻挫」として診断名がつけられます。

〇どうして鞭打ちになるの?

「むち打ち症」という名前から、鞭で強くたたかれたときにできるケガを連想するんですけど、本来は「鞭振り症」とでもいうべき動きでなります。単に言うと、頭は胴体の上にやや不安定な状態で乗っています。追突事故などで全身に強い衝撃が加わると、頭は胴体とは別の方向に動きます。このときの動きが、まるで鞭を振り回してしなったときのような S字形の動きをします。これによって首のあたりを痛めて、さまざまな症状が出現します。

〇鞭打ち症で もたらされる症状は?

 事故にあったその日は、ほとんど症状が出ないことが多いです。翌日あたりから いろいろな症状が出現することが多く報告されています。
たとえば、首筋・背中・肩のこりや痛み、耳鳴り、頭痛、めまい、吐き気、食欲不振
鞭打ちになると、これらの症状がでてきますが、その多くは医学的に認められるものは少ないようです。
 また、近年ムチウチ症によってもたらされる症状が「脳脊髄液減少症」です。
脳は、脳から脊髄にかけて入っている水によってプカプカ浮いています。崩れやすい豆腐が水に浮いているのを想像してください。
事故などによって、水を入れている袋が破れて水が漏れ出してしまうと、脳は浮いていることが出来ずに下に沈みます。浮力がなくなるので、脳に力が加わります。
これによって様々な症状が出る病気が脳脊髄液減少症です。

〇鞭打ちは自動車事故だけでなるの?

 自動車事故のほかにも、労働災害、スポーツ障害によって起こります。また整体やカイロプラクティックなどでの不適切な施術も原因の一つです。

〇むち打ちはレントゲンで診断できるの?

 靭帯(じんたい)や関節包、筋肉などの障害なので、外見上、あるいは X 線診断における変化はあまり見られません。

〇むち打ちの治療方法は?

 交通事故でかかるのは整形外科になりますが、整形外科でリハビリを受ける場合は理学療法になります。
理学療法は、「マッサージ」・「電気療法」・「牽引」といった方法で症状の改善を期待します。
比較的軽症のむち打ちではこれで治ることが多いようですが、難治性のむち打ちの場合にはあまり効果は期待できません。もし治るとしたら、だいたい3ヶ月以内には治ります。この期間で治らない場合は他の療法を検討する必要があります。なお、首・肩のコリや痛みには、鍼灸が効果があるとされています。鞭打ちでの鍼灸治療は、健康保険による鍼灸治療が認められている6つの疾病のうちの一つです。

〇すぐに治るの?

 軽傷でも完全に治癒することは難しいです。長期にわたって整形外科や接骨院などでの治療が必要なこともあります。

〇効果が有るのと無いのは何が違うの?

 むち打ちの症状の主症状である首や肩周辺の痛みは、筋肉が拘縮していることが原因起こる症状です。理学療法では、この拘縮した筋肉を弛緩します。
つまり、ほぐすことがその目的なので一時的にでも症状は楽になります。しかし、この効果はあまり長続きしません。
リハビリを受ければ症状は若干良くなりますが、受けずにいればまた元に戻ります。仮に通い続けていても、常に通い続けないと いつまで経っても根本的に治りません。
これにはいくつか理由があります ↓

・生活や仕事の中で無理をしている

 むち打ち後の首や肩周辺の状態は、非常に筋肉が凝りやすい状態になっていて、慢性の肩こり症を患っているような状態です。なので 、まずは肩の凝らないような生活スタイルが大事です。根本的に治さないと、いくらリハビリを受けても改善されません。このように患者に責任がある場合、無期限に加害者に賠償責任を負わせることは出来ません。
そこで、「症状固定」という方法が取られます。
この状態になると、あとは自己責任ということになり、保険会社負担での治療は打ち切られることになります。

・過保護にしすぎて筋力が落ちている

 過保護にしすぎるのもよくありません。筋肉は使わないと衰えます。事故後、患部が痛いからと過剰に患部をいたわり筋肉が衰えてしまうと、筋肉性の痛みはより強いものになります。普段使わない筋肉を使うと筋肉痛になるのと同じ原理です。適度にストレッチなどを行い、症状を緩和させると良いでしょう。

・神経に異常がある

 リハビリを積極的に受け、生活や仕事のやり方も改善し、適度に運動をして筋肉も鍛えたのに治らない場合、それはむち打ちによって単に筋肉が損傷しただけではなく、神経にも何らかの異常をきたしているものと考えられます。詳しい検査を受けて、神経の状態を確認する必要があります。
ただ、神経の異常は検査によって正確に診断できるとは限らないので、主治医任せにはせず、患者の自己責任において適切な治療方法を選択する必要があります。

 早く痛みのない日常生活を送るようにしていくためにも検査をして、しっかり治療をしてくれるところを選んで根気よく通っていくことも大切です。
むち打ちの症状が出たらすぐに病院か懇意のある整骨院などで相談しましょう!
当院でもいつでもお気軽にご相談ください!

コメントは利用できません。